2006-01-01から1年間の記事一覧

麻生大臣と特攻隊

麻生太郎外務大臣が先頃朝日新聞紙上で、靖国神社の非宗教法人化という意見を述べられました。また自身のサイトにも靖国に弥栄あれという題で意見を載せておられます。前半の靖国神社に対する考えは概ね同意です。特に”(2) 靖国神社にとって、「代替施設」…

NHKスペシャル硫黄島・異聞

硫黄島で散った男爵西竹一 ロスオリンピックでのひとコマ 栗林中将の指導はとにかく細かく厳しいものだったそうです。これはアメリカの力を知りすぎるほど知っていた故でしょう。中将は現状について甘い希望など一切持っていませんでした。さて「バロン西、…

バルトの楽園・ドイツ捕虜収容所と西郷

バルトの楽園という映画が公開中だ。私は未見なのだが、第一次世界大戦のドイツ人捕虜収容所を舞台にした映画で、主人公は松江豊樹大佐のようだ。会津出身ということから早速星亮一氏が本を書いてる。ただマツケンはどうも苦手だ。何かコスプレに見えてしょ…

橘丸事件

61年前の8月3日、病院船橘丸は、バンダ海上で、米駆逐艦からの停戦命令を受けた。橘丸には、第五師団の第十一聯隊第一、第二大隊と第四十二聯隊の一個中隊が乗っていた。臨検によって隠していた武器を発見した米艦は、直ちに橘丸を拿捕、乗っていた将兵…

殉義隊 若杉是俊少尉

特攻隊員というと誰を思い浮かべるでしょう?関大尉?藤井中尉?上原少尉※? 私は題名の若杉少尉です。私が彼の名を知ったのは故村上兵衛氏の『桜と剣』でした。淡路島の巡査の息子であった彼は、洲本中学では開校以来の秀才といわれていたそうです。その後…

山田市之丞とか

三浦観樹の回想録読んでからこちら、すっかり明治ずいてる。 ただこの時代を扱う本となると、どうしても古い物が多く、手に入れ辛い。芙蓉書房さんやってくれんかな?再刊。 これは西南の役の終結後、宮中に参内したときの諸将。 山田顕義(市ィ)がどれかは…

昭和天皇の靖国発言

話題になっているのは、速記とかではなくメモなので、それだけ読むと、松岡と白鳥には気の毒すぎるように思うが、親英米派の昭和天皇らしい発言だと思う。君臨すれど統治せずが建前の天皇であるが、それでも何度か政治介入しているし、軍人の人事にまで口を…

三浦観樹回想記・最終

高杉晋作のこと 高杉という人はまったく偉人であった。乃公がこれまで偉い人だと思ったのは、高杉一人だけだ。長州で門閥を打破し人材の抜擢に努めたのも高杉だ。伊藤、井上、山縣、品川、鳥尾、それに乃公と、皆高杉に抜擢された。乃公などは高杉から随分可…

続々・三浦観樹回想記

原敬のこと およそ英雄豪傑が指弾されるのは女と金のことだ。ところが原はこの点が非常に綺麗であった。二個師団問題で西園寺内閣が倒れ、政友会も大きく議席を失ったが、乃公は、 「君には前に随分家付き小舅が多いようだといったことがあるが、これが掃除…

続・三浦観樹回想記

鳥尾の変節 貴族院議員のとき、当時司法大臣だった山田顕義が仏人のボアナソードを顧問にして、法改正を断行しようとした。ところが鳥尾小弥太はこれに大反対だという。議員を糾合し反対意見を滔々と述べ、どうか明日の議会でも自分に賛成してほしいという。…

三浦観樹将軍の回想記

三浦梧楼『明治反骨中将一代記』芙蓉書房久々のヒットなので、摘要してみる。 脱隊騒擾余談 乃公は北越戦争の後、暫く国元にいた。そのときの話である。乃公は隊長だったが、隊長の給料は兵隊と同じで月30匁であった。ところがある日、山口に出張すると、出…

2・26事件特集(14)西原借款と民国の対独参戦

大隈内閣が倒れ、朝鮮総督寺内正毅が組閣の大命を受けた。寺内は現状維持派の最右翼で、袁世凱在世時にはこれを支持して、排袁派の田中義一らを梃子摺らせた人物であった。この、大隈内閣の打倒と寺内担ぎ出しに一役買ったのが、後藤新平と西原亀三郎であっ…

2・26事件特集(13)満蒙燃える

このころ東三省のトップは督理東三省軍務兼奉天巡按使の段芝貴であったが、実力で彼を凌いでいたのが、緑林上がりの盛武将軍張作霖であった。彼は日露戦争のとき、露探として日本軍に捕まりながら、井戸川辰三、田中義一の尽力で命を助けられたという経験の…

2・26事件特集(12)帝位を望む袁世凱と第三革命

日本に亡命してきた孫文は中華革命党を結成した。しかしその、孫文個人に忠誠を誓わせる規約に反発した黄興らが離脱。黄興は渡米した。離脱組は後に欧事研究会を結成する。一方第二革命を圧殺した袁世凱は、宋教仁暗殺の関係者を口封じに次々殺し、大総統選…

The Wallflowers

最近はやってますね、you tube 何気に検索してたら見つけました、Wallflowersone headlightは個人的には90年代ベスト3に入る名曲です。何気に一番成功してる二世じゃないですかね、ジェイブ・ディランって。まあ私自身彼をボブの息子という目ではまったく…

緊急!0時50分から

0時50分より よみうりテレビで 八月十八日の奇襲 千島列島・占守島の戦い という番組をやるようです。 見れる環境にある人はぜひ見てください。<内容> 慰霊会の武蔵さんが占守島をめぐるという話。 武蔵さんには当時のソ連兵と会い、どうしても聞きたい…

2・26事件特集(11)友の死と第二革命

1911(明治44)年12月、北はすず子と結婚した。北29歳、すず子28歳、勿論自由恋愛の末であった。3月10日袁世凱の臨時大総統就任と同時に、南京の参議院で制定された臨時約法五十六条が公布された。これこそが宋教仁が袁の力を抑えるために作…

2・26事件特集(10)北と支那革命

日本にいた革命諸派は、日露戦争に刺激を受けて、大同団結した。それが中国革命同盟会である。内訳を見ると、孫逸仙の興中会、宋教仁・黄興の華興会、蔡元培の光復会であり、変法派の康有為らは参加しなかった。北の加盟と同時期、「革命方略」が孫逸仙、黄…

2・26事件特集(9)北一輝

大正年間における民間の革新勢力について触れるが、その前に、その中心人物たる北一輝の半生を軽く見ておく。北輝次郎は明治16年佐渡に生まれた。軍人でいえば永田鉄山と同学年になる。生家は酒屋で父慶太郎は町長を務めていた。輝次郎には吉、晶作の二人…

ちっちゃな頃から歴オタで

ようやくブログらしい更新頻度に。自分は高校の文理分けでも理系、大学はキソ工、今の仕事もまあ理系ですが、歴史はずっと好きでした。最初に触れた歴史物は小学校3年くらいのときの三国志。で、どこに反応したかというと車騎将軍とか、越騎校尉とか。そう…

Y判士長

北一輝といえば、ずっと気になっていながらなかなか情報が集まらないのが、北西田の裁判で判士長を務めた吉田悳中将。生まれは東京だが、本籍は石原と同じ庄内。北西田処刑という陸軍当局の方針に対し、死刑の要件を満たしていないと真っ向から反対し、藤室…

ハケーン

故末松太平大尉の御子息のブログを発見した(遅 以前一度だけ拙ブログにも書き込んで頂いたので、 早速コメントつけようと思ったら、 コメント、TBは無しのようだ(残念 こんなご時世だし致し方ないか。 恐らく青年将校関係者ということで近寄ってくる 有象…

2・26事件特集(8)機密費事件

田中の同期、山梨半造。彼もまた、兄貴分田中の後を追っての政界入りを望んでおり、政友会と政友本党の間を長い間ウロチョロしていた。頭脳綿密な上に政治も金も大好きの彼は、「英国式の二大政党を樹立するのだ」と政本合同に奔走していたが、遂に本党を見…

2・26事件特集(7)政党と軍人

大正13年3月、宇垣陸相の元に、内野辰次郎(1期)から一通の手紙が届いた。要約すると”先ごろ突然妙なお願いをしたこと、定めし驚かれたことでしょう。このたびは更に立ち入って小生の意見を開陳したいと思います。陸軍は元来非常に宣伝が下手で、宣伝機…

竹島問題と朝鮮人気質に関する朝日新聞記者の見解

他民族のことはあまり知らないが、朝鮮人ほど面従腹背の民族は少ないのではないかと思う。これは数百年、いやもっと以前から常に強力な民族に圧迫され、李朝五百年の虐政がその人間性を形成させたものと思われる。二人寄れば仲がよい。三人寄ればすぐ喧嘩を…

Gateway GT4012j

世の中、間の悪い人っていますよね。 家電など、買った途端に値下がりするとか、 買った途端にニューバージョンが出るとか、 買った途端(ryhttp://wiki.nothing.sh/703.html >4012との違いはグラフィックメモリ割当可能量128M→256M、 >HDD増量200G→250G、…

2・26事件特集(6)佐賀

大正十一年、宇都宮は病床に臥して、再起不能を自覚するや、在京の同志をその枕もとに集めた。十二畳の病室の壁には大きな世界地図が掲げられている。そこに侍した荒木貞夫大佐に、 「オイ、荒木」 と呼びかけた。病気のせいで声には力がなかった。 「赤鉛筆…

閑話休題

舩木さんの「岡村寧次大将」読み直してて、自分の、民国期の政治家、軍閥に関する知識が、いかに付け焼刃なものか痛感しました。とりあえず波多野善大『中国近代軍閥の研究』読み直してますが、これはもっと難しい。手頃な人名事典みたいなのないですかね。…

2・26事件特集(5)バーデンバーデン

上層部の動きばかり追ってきたので、ここらで中堅どころに目を移します。ここでは舩木繁『岡村寧次大将』河出書房新社を中心に『秘録永田鉄山』芙蓉書房、須山幸雄『作戦の鬼小畑敏四郎』同上、沖修二『至誠通天山下奉文』秋田書店などを参考に筆を進めたい…

2・26事件特集(4)続・軍縮

当時の陸海軍人を取り巻く環境は、それこそ昔の自衛隊以下だったという人もいるくらい、悲惨なものでした。ただでさえつぶしの利かない上に、そのような状況下で行われるリストラは、職業軍人にとって恐怖そのものでした。宇垣もそういった人々の処遇につい…