2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

いろいろ気になる

黒崎貞明という人も多事多端な星の下に生まれた人だ。既に士官候補生のときに革新運動にのめりこみ、そのせいで隊付をするとき、受け入れ側の歩43の中隊長が皆彼を嫌がった。しかし近衛聯隊から転任してきた野田又雄が「俺の中隊で預かろう」と引き受けて…

近衛師団参謀終戦秘史

以前も触れましたが、これ中々良い本です。宮城事件だけではなく、水戸の航空通信師団の反乱にも詳しく触れています。私の知る限りでは一番詳しいんではないかな。この本読んでて色々と勉強になりましたが、個人的にホーっと思ったのが、佐藤好弘大尉のその…

戦場の人間学

著者の篠原氏には小川又次や田村怡与造の本がある。 副題は「旅団長に見る失敗と成功の研究」 さらに帯には 「できる男」「できない男」日露戦争戦略と戦術、勝利と敗北の構図。実戦で力を発揮するには何が必要なのか。またどうしたら成果をあげられるのか。…

「龍」

村上もとかの漫画で『龍』というのがあるが、この漫画、今年で完結したらしい。らしいというのは、私自身はとっくの昔にこの漫画から脱落しているせいなのだが、ネットで見る限り、かなり綺麗に風呂敷を包んだみたい。足掛け十五年というから凄いものだ。漫…

言葉のチカラ

「後に続くものを信ず」という言葉は、大戦中、特にその前半に於いて、尤もマスコミを賑わせたフレーズの一つだろう。何せ長谷川一夫主演の映画までつくられたのだから。しかしこの言葉は、これだけ有名にも拘らず、紙では残っていない。それどころか、その…

若林中尉の結婚

チモール島戡定作戦の後、若林中隊はアタンプアに駐屯した。若林東一中尉は、宣撫工作の一環として土地の領主であるラジャ・アチェに接近した。間もなくアチェは若林を非常に気に入る。アチェには二人の娘があった。上の娘はサイダといい、「原節子を少しば…

象印 EE-LE40

暖房器具と共に加湿器も必要な時期になりましたね。加湿器と言っても色々あり、何を買おうか迷っておられる人もいらっしゃるかと思います。そこで最近私が購入した加湿器、象印のスチーム式EE-LE40について、レポしてみたいと思います。購入までの背景 我が…

Get

『皇国の守護者』四巻、帰りがけに購入。 何か生まれて初めてウルトラジャンプ買っちゃうかも・・・ ってかバスタードって流れ流れて、これでやってるのか、今は。ついでに昨日加湿器が届いた。象印のスチーム式。 近いうちにレポるつもり。 尤もお袋が使っ…

俺は之から朝鮮へ馬に乗りに行くからお前は船に乗るがええ

引き続き、秋山好古大将伝記刊行会編纂『秋山好古』より。(タイトルは講演活動に精を出す弟に送った訓戒)兄弟愛 長兄の則久は俊才の呼び声高かったが、上京して脳を病んだ。次兄は養子に出ていた為、家督は三男の好古が継いだ。則久は人に接するのを好まず、ま…

『秋山好古』小ネタ集

鼻垂れ 子供の頃の好古は非常に弱い子供であった。母親の貞子は「この子は一人前の人間になれるだろうか」といつも心配していた。秋山家に50年仕えた女中のお熊婆さんは「いつも鼻汁を垂らしてよく泣く坊さん御座いました」と述懐している。いつも鼻を垂らし…

皇国の守護者の・・・

新城と猪口を見てると、何となく五味川純平の大ベストセラー『人間の條件』の梶と鳴戸を思い出した。もちろん職業軍人たることを志した新城や猪口と、召集兵の梶たちの間には大きな相違があるが。そういえば以前、『虹色のトロツキー』を読んだときも、最後…

遅ればせながら

イヤー、イカンナア。 何を今更と言われるかも知れんが、嵌ってしまったようだ。 今日の昼、飯を買いにセブンに行った時に、偶然、壱巻を手に取ったんだが、どういうわけか、今既に参巻まで持ってるよ、オレ。 今、帰宅して壱巻読んでるが、これはけしからん…

父島のみなさん

「父島ノ皆サン、サヨウナラ」 というのは硫黄島の一通信手が最後に送った電文だが、それではその「父島ノ皆サン」は何をしていたかというと、これが米軍捕虜を殺害してその肉を喰ってたんだな。所謂父島人肉食事件。勿論喰ったのは極々限られた一部であった…

京都へ、そしてFlags of Our Fathers

京都へ行ってきました。 目的は知恩寺の古本祭りですが、少し時間があったので一条戻り橋で降りて晴明神社へ。 一条戻り橋ではその昔、源頼光四天王のひとり渡辺綱が鬼の腕を斬りおとしたという伝説があります。綱はその腕の処置を安倍晴明に相談したそうで…

人事異動

堀江少佐によれば、栗林中将は大分グチっぽくなっていたようだ。「永田さんでも生きておれば、こんなことにはならなかったんだよ」「鈴木宗作さんも同じことをいわれていましたが」「なんだ、君は鈴木さんの部下だったのか。頭のいい人だね。教育総監部で一…