資料メモ

高橋太郎少尉の遺稿

引越しのため本は殆どダンボールに詰めていたけど、これだけは今写経しておきたくて取り出した。二・二六事件の蹶起将校の一人高橋太郎歩兵少尉の死の10日前の日記。余りにも余りにも有名な文章であるが。 「姉は……」ぽつりゝ家庭の事情について物語つて居…

張作霖爆殺に関する中野正剛の追及

第五十六議会における中野正剛の質問はなかなか鋭く、国内でしか通用しない議論を振り回す人の多い現在にも充分通じるところがある。 (田中)中野君からいろいろお話がありましたが、私はここで本議場で申しますとおり、慎重に考慮してこれを調査していると…

雪斎

金子雪斎語録 「人間が人間に対してお前は独立してはいけないなど、どうしていえるか。そんな馬鹿気た政治論は、いかに巧妙に潤色しても朝鮮人は誰も耳を傾けない」 そのころ先輩や友人と会合したとき、誰いうとなく、中野も政治家になったが食えないで困る…

秘密工作とは?

林義秀『日本武士道の成れの果て』に収録されている和知鷹二中将の*1証言記録の中に、ちょっと興味深い一節があった。秘密工作という言葉の説明を求められて、和知は次のように語っている。 八月四日 裁判第八日 和知証言第三回 Q、ホセ・アバト・サントス…

これが赤魔の手口だ!

二十二日の午後、便衣をまとった十名ばかりの密偵が北京城広安門を出た。彼等は赤藤分隊長から示された経路を、問題の中間地区に向って進んで行った。これら密偵の報告を綜合すると、彼等は薄暮ごろ現地に着いて、早速付近の住民から情報を集めた。すると、…

澄田中将

日曜日のNHKスペシャルでちらっと出てきた山西の第39師団の師団長は澄田らい四郎中将*1であった。澄田はその後、第1軍司令官となり結局昭和16年から終戦まで山西省で閻錫山の相手をすることとなった。そもそも陸大を主席で卒業し、フランスの陸大にまで入っ…

満川君ニ言ウナヨ

中谷武世様 満川君の西郷伝は如何。今迄凡ての著者は彼の翁を全く『道徳の銅像』として作り上ぐるに努め、翁の本質を伝へざるもののみなり。満川君も道徳家なるが故に危険此上もなし(満川君に言うなよ。だから市谷○○○○をすえられるのだなど言ふから)。早く…

革命は藝術なり

徳川義親は貴族院でただ一人、治安維持法に反対し、次のような演説をした。 「わが国の現状が治安維持法という、このような法律を提出しなければならないことは誠に悲しい。この法律が発布されたとき、どのような事態になるか、私は膚に粟がたつ思いがし、非…

死ノ叫声・結

世の富豪に訓ゆ、汝等は我利我慾のため終世戦々競々たるよりも寧ろ大我的見地の安全なるを悟らば汝等が罪悪の結晶物たる不浄財の大半を擲ち防貧保健其の他の慈善事業社会事業の完成を期し更に汝等のためのみに都合よき法律習慣を打破革新し能く万民平等の実…

死ノ叫声・続

吾等十数年来造次にも此事を忘れず具さに肺肝を砕き家を捨て親を忘れ東に西に孤独流転し既に数百名の盟友を得たり、されど吾人は論議の価値なきを知るが故に敢て言はず叫ばず動かず組まず黙々の裡に胆を練り機を窺ひて悠々自適せり、彼の何等実行の真剣味な…

朝日平吾「死ノ叫声」

この写経は前からやるつもりでしたが、其の前に起こってしまいましたな。 カタカナはひらがなに直しました。 奸富安田善次郎巨富を作すと雖も富豪の責任を果さず国家社会を無視し貪慾卑吝にして民衆の怨府たるや久し、予兆の頑迷を愍み仏心慈言を以て訓ふる…

BC級戦犯の統計

http://pha22.net/hotentry/ ■ BC級戦犯がもっと評価されるべき5つの理由 111 users(推定) ■ パソコン買ったらまず最初に入れとくべきBC級戦犯 8 users(推定) ■ 初心者による初心者のためのBC級戦犯入門 72 users(推定) 以下は、私が世紀の遺書巻末の…

剣客列伝

日本の剣客ベストテン 藤島一虎セレクト 上泉伊勢守 柳生十兵衛 小野次郎右衛門 針谷夕雲 白井 亨 千葉栄次郎 榊原鍵吉 斎藤新太郎 桃井春蔵 高橋伊勢守 綿谷 雪セレクト 塚原卜伝 柳生十兵衛 伊藤一刀斎 宮本武蔵 針谷夕雲 関口柔心 宝蔵院胤栄 白井 亨 千…

鵜沢総明

近衛読書中隊 鵜沢総明 「神の国とその義しきを求めよ」 私は、近ごろ新聞雑誌などによく唱道されている安全第一ということを聞き、またその解説を見て、結構なことのようにも、また危険なことのようにも感じている。われわれは旅の人であって、われわれに備…

後に続くものを信ず

http://imperialarmy.hp.infoseek.co.jp/general/colonel/wakabayasi.html 近衛読書中隊 【軍人】若林東一中尉ほか 本日某地に於て敵はGを使用せりと其の卑怯を憎むべし。 Gというのはガスのことだろう。米軍がガダルカナルでガスを使ったかどうか、私は知ら…

張学良の昭和史最後の証言

張学良が本庄繁を語る 本庄繁さん−彼は私に本当によくしてくれました。私も彼を尊敬していました。私たちはお互いとても好意を抱いていました。私が日本に行ったときも、本庄さんが案内してくれたのです。 本庄さんは私の部下であった顧維鈞に人を介して会い…

手塚治虫の系図

服部英男は岸本綾夫*1の陸士同期で中将。輜重兵監などを務めた。手塚の両親の結婚は、姉夫婦(岸本綾夫夫妻)の斡旋であったそうだ。岸本は終戦時満洲におり、ソ連に連行されて死去。夫人も自決したそうだが、これが手塚の叔母に当たる人かどうかは不明。い…

【報知新聞号外 昭和十二年一月二十九日】宇垣大将重大決意

これは発禁処分になったものである。この林中将の声明については以前に書いたが↓ 近衛読書中隊 林弥三吉中将重大声明 『裁かれる昭和』第二回に全文が掲載されていたので改めて紹介する。 陸軍大将を辞して 軍と訣別組閣に邁進 宇垣氏の親近者として組閣工作…

裁かれる昭和<第二回>二・二六事件と「幻の宇垣内閣」

二・二六事件については特筆すべき事項なし。 腹切り問答 いったいなぜ、こんな喧嘩がおこってしまったのかというと、ちゃんと理由があります。当日、寺内陸相が浜田の反論として読んだ答弁の原稿に問題があったのです。 代表質問の場合、質問者は、あらかじ…

河本大作から磯谷廉介への手紙

手紙は佐野氏が保存していたもので、初出は『裁かれる昭和』第一回だが、「支那通」一軍人の光と影―磯谷廉介中将伝でも読める。 大兄転任後何処へ行かれたかといつも心に懸りながら 官報見ても解らざりしが支那班の居候とは甚だ以て名士を遇するの道にあらず…

裁かれる昭和<第一回>満蒙に血の雨を

新聞記者の書く歴史は面白い。面白いけど、その書くことが正しいとは限らない。それは当たり前の話で、彼らはそれぞれに御贔屓筋を持っていて、そこから情報を得ているわけだから。情報は偏るし結論も間違う。しかし、幸い平成の世に生きる吾々は、多くの資…

徳王自伝

徳王(ドムチョクドンロプ)の回想録より。 訪日期間中、私は個人の身分で吉田[悳]騎兵監を訪ねた。吉田が包頭で日本駐屯軍の部隊長[騎兵集団長]をしていた頃、私が包頭へ軍隊の慰問に行くと、彼は日本軍部隊を集合・整列させて出迎え、私にあいさつをさ…

伊藤博文の一挿話

矢次一夫『昭和動乱私史』上巻より 伊藤が統監をしていた時代、朝鮮駐剳軍(軍司令官長谷川好道*1)にある大尉がいた。日露戦争では第一線で戦った勇者だが、出世とは無縁の人物で、ただ相撲甚句がうまかった。ある日曜日、彼が馴染みの妓楼で飲んでいると、…

岡田資『毒箭』

御殿場に御療養中の秩父宮殿下が、私の近況を御心配下さっているという事を家からの通信で見た。過ぐる彼岸の面会に妻からも聞かされて感謝している。私はまた、殿下の御容態を御案じ申し上げている。御祈り申し上げている。(中略) その上、旧武官連中まで…

大達茂雄×徳川夢声

夢聲 島根、山口、廣島へんには、毒舌家が多いやうですがね、そのことで思ひ出すのは、大達さんは碁を打ちながら、相手を口で負かすのがお得意ださうですな 大達 わたしあ碁が好きで、随分久しう打つてるけども、先生につくことが嫌ひですから、まことに學間…

戦犯裁判

死因別一覧 刑死 病死 事故死 自決 死因不明 合計 A級 7 7 14 BC級・日本人 860 85 17 34 13 1009 BC級・台湾人 20 1 2 1 24 BC級・朝鮮人 21 21 総計 908 93 19 35 13 1068 年齢別刑死者 年齢 人数 25歳以下 34 26〜30 180 31〜35 157 36〜40 104 41〜45 69…

個性派将軍 中島今朝吾

昭和五十六年(一九八一)十二月六日付の「朝日新聞」は、このとき中島今朝吾が記述した文書について、 <無視された和平建白 昭和13年中国前線 師団長の直訴実らず 太平洋戦争に新資料> という見出しのもとに、つぎのように報じている。 <日中戦争が深刻…

私と満州国

「李香蘭(山口淑子さん)の月給は二百五十円、次位にある女優李明のそれは四十五円です。この国ではスター制を廃したいので、私の腹中には、李明の月給を二百四十九円にしてやりたい思いがあります。それも極端ですから二百円にあげるつもりです。 ところで…

昭和憲兵史

憲兵の種類は大別して二つある。憲兵司令官隷下の内地、朝鮮、台湾、樺太にある憲兵、これを勅令憲兵と呼ぶ。作戦地域において軍司令官の隷下にある憲兵隊は、これを軍令憲兵と呼ぶ。関東憲兵隊は後者に入る。同憲兵隊は満洲事変以降徐々に増強され、北支事…

天皇の国軍親率について

沢田茂中将*1 王者が軍隊を親率することは、中世に至るまで欧州各国に於ても共通の事柄であり、王の主要な仕事は、戦争に自ら当ることであった。これは戦争が人間生活に重要な位置を占めていた時代であり、政治は主権者すなわち当時の王の専制であった。軍隊…