11月事件の放校者

11月事件(士官学校事件)で放校となった5人の士官候補生*1のうち、一人は綏遠事変で戦死、一人は右翼に走り酒に耽溺して病死、一人は戦後、辻政信のベストセラーを独占出版し、その収益を持ち逃げしたという。
via 陸大物語―「天保銭組」から見た昭和史 (光人社NF文庫)
しかし蒙塵―小浜大佐伝 (大手町ブックス)で、綏遠事変の戦死者29名の名前を調べたがそれらしい名前が見つからない。若いから漏らされたのか名前を変えてるのか。右翼に走ったという人も分らない。ただ武藤元候補生でないのは確かだ。彼は叛徒―二・二六事件と北の青年将校たち (道新選書)で著者の平澤氏の取材に答えているから。

ところで持ち逃げ犯だけは判る。

かつて自分がスパイに仕立て上げた男にやられたというわけだ。

追記

蒙古云々は次木のような感じがする。
http://www.ne.jp/asahi/kibono/sumika/kibo/note/kimura/kimurahisao.htm
しかしそれなら少なくとも、綏遠事変では死んでないな。名前がないのも当然か。

*1:佐藤勝郎、武藤与一、佐々木貞雄、次木一、荒川嘉彰