岩川隆『孤島の土となるとも』
曖昧な口供書にもとづく裁判がいずれも不当な内容になったのは当然だった。土屋辰雄ケースの裁判記録を見ても、
「木の根を食べさせたそうではないか」
「あれはゴボウというものです」
「火あぶりによって拷問・虐待している」
「それは当時、薬も乏しく、足が痛いというので灸というものでなおそうとしたのです。日本古来の治療法です」
といったような応答が数多く見られる。
しかしゴボウ、お灸という二大テーマが、いきなりこのリトルグラスアイの取り調べで現れたように読めるが本当だろうか？
