【文人】蓮田善明

死ぬこと

昭和13年10月、蓮田は一度目の出征をしている。彼は戦場で大体次のような事を書いている。”内地の子供たちから来る慰問文を読むと、「早く蒋介石を殺してください」というようなことが書いてあり、やむを得ないと思いながらもぞっとする。うちの息子は、…

蓮田善明と大津皇子

前回蓮田の国文学者としての大きな業績は、大津皇子の発見だそうだ。大津皇子は天武天皇の皇子で、天皇の死後、草壁皇子と対立し、謀反の咎で死を賜った人物だ。余談だが、古代史に無知な私は、よくこの人と有間皇子を混同してしまう。蓮田は『文芸文化』昭…

蓮田善明 日本伝説 中条豊馬大佐

前回松本氏の本は、小高根氏の本の批判から入っている。しかし私は未だに小高根本を読んでいないので、この点はただそのまま承るしかない。小高根本によれば、殺された中条大佐は対馬出身で、金という別姓を持っていて、副官の鳥越大尉に対して「自分宛の郵…

上官殺し

気になっていた人物がいる。蓮田善明。日本陸海軍総合事典でその経歴を見て以来ずっと。この本は、有名無名を問わず将官級の人物の経歴を片っ端から羅列した陸海軍将官人事総覧と違って、何か事件や戦争において名前を残している軍人なら、階級を問わずにそ…