大佐が処分

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100212/plc1002122307020-n1.htm
一等陸佐が不適切発言で処分を受けたというニュース。連想するのは昭和10年4月に坂西一良大佐*1が、在郷将官を罵倒して処分を受けた一件。以前ブログでも取り上げたことがあるが、当時在郷将官の一人として会に出席していた四王天延孝*2回顧録にその様子が載っている。
近衛読書中隊 四王天延孝回顧録

四月二日軍人会館で催おされた陸相林銑十郎大将の在郷将官招待会に出席した所、存分酒を蒙っていた参謀本部の坂西大佐が数百人の将官がこれから階上の宴席に移らんとする刹那突如壇上に現われて″閣下方は起きているのか眠っているのか、生きているのか死んでいるのか、恐らく眠っているのであろう″と激越の調子で怒鳴った。将官が黙っている訳がない、壇に近い人達は″何を無礼を申すか、降りて来い″とかイヤ何を言うかモ少し言わして見るという意見もあったが、驚いた主人側陸軍省の人が否応なしに大佐を拉し去った。理由の如何を問わずこの不軍紀下剋上は到底許すべからざるものだから坂西大佐は停職の懲戒処分を受けたのは当然である。聞けば在郷軍人会幹部の某将官がその会合の機を利用し謡曲の会か講習かの印刷物を配布したのに坂西が憤慨したために起こったことだと伝えられた。坂西大佐はドイツ通の秀才であるからその後復職し関東軍司令部に行きそれより中将まで累進した。

然り、坂西はその後ドイツ武官として、大島浩*3と一緒になって「ドイツは負けないドイツは負けない」と壊れたラジオの如く連呼してた。ホーランジアからトンずらして処分された稲田正純*4はその実弟