なんとなく幕末モード

龍馬伝の第一回の雰囲気があまりにも良かったので、つられて久しぶりに幕末モードに突入している。こんな本も買ったり。

わが夫 坂本龍馬 おりょう聞書き (朝日新書)

わが夫 坂本龍馬 おりょう聞書き (朝日新書)

長岡謙吉(今井純正の変名)は龍馬が大変可愛がって、薩摩へも連れて行きましたが、朝寝をしてどうもならぬのです。
ところが犬が大嫌いでしたから、蒲団をかぶって寝ている時には、犬を枕元へ坐らせておいて揺り起こすと、ヘイと言って起き上がり、犬を見ればすぐまた蒲団をひっかぶって、
「姉さん(海援隊の者はおりょうを姉さんと呼んだ)は悪い事をする」
なぞ言っておりました。龍馬が、
「長岡のようなキツイ顔つきで、犬が恐ろしいとは不思議じゃないか」
と笑っておりましたが、明治の初め、東京で死んだのです。

龍馬・中岡が河原町で殺されたと聞き、西郷は怒髪天を衝くの形相凄まじく、後藤(象二郎)を捕まえて、
「ヌイ後藤、貴様が苦情を言わずに土佐屋敷へ入れておいたなら、こんな事にはならないのだ・・・・全体土佐のやつらは薄情でいかん
と怒鳴りつけられて、後藤は苦い顔をし、
「いや、苦情を言ったわけではない。実はそこにそのいろいろ・・・・・」
「なにがいろいろだ。面白くもない。なんだ貴様も、片腕をなくして落胆したろう。土佐・薩摩を尋ねても他にあのくらいの人物はないわ・・・・・ええ惜しい事をした」
と、さすがの西郷もくやし泣きに泣いたそうです。