「傷ついた国家には真実が必要なのです」

何気なく録画していたBS世界のドキュメンタリー『The Judge And The General』を今見たけど、これが非常に良かった。ピノチェトとチリについてはいずれ新書の一冊も読みたいと思いながら、果たさないでいる。以前そう思ったのは、映画『サルバドールの朝』を見たときだった。今度こそ、と思う。
番組では実際に拘束され拷問された女性だけでなく、彼女たちを拷問した情報機関の男も出てくる。格好からすると収監されているのか、女の体に電流を流すやり方を嬉々として語っている。いかにもな風貌で嫌悪感を覚えるんだけど、一方で、こいつも日本に産まれてたら、アニオタの大御所くらいで済んでたんちゃうかなあなどと、不謹慎なことも思った。日本でも最近はグロテスクな言説が、ネットを飛び出し街角にまで一部届いている。一度通ってるから大丈夫なのか歴史は繰り返すのか・・・
タイトルは、ピノチェトを起訴することになるグスマン判事が何気なく番組中で口にした言葉。