GSP & ゴング格闘技11月号

本日放送のUFC IS BACKでジョルジュ・サンピエールVsジョン・フィッチの一戦をようやく見ることが出来た。GSPの完勝だがフィッチはよく5Rまでもったなと、そっちも感心した。GSPVsBJ・ペンの再戦はホントに楽しみだ。是非実現して欲しい。
GONKAKUの11月号は最初は買うつもりはなかったのだが、『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』がめちゃくちゃ熱いのでつい買ってしまった。今月号はついに、木村政彦山下泰裕もし戦わば。筆者が遠藤純男氏*1ら山下のライバルたちに取材したところ、皆、木村先生の試合は観たことが無いのでと、言葉を慎重に選びながらも、体格差などから山下が有利ではないかと語る。ところが木村を直接知る彼らの師匠世代は、もっと明快である。

「広瀬巌先生が『今、山下君が騒がれているけれど、木村の強さはあんなもんじゃなかったよ』と言うのを聞いたことがあります。」(遠藤純男談)

「私の恩師は木村先生のライバルだった松本安市先生なんですけど、いつも『絶対に木村が史上最強だ。ヘーシンクも山下も含めて相手にならない』と言っていました。『人間離れした強さがあった』ってね。松本先生が現役時代の選手たちは『お前は木村相手に三十秒で投げられたけど、俺は一分もった。だから俺の方が強い』って自慢しあったそうですよ」(二宮和弘談)

木村の直弟子の岩釣兼旺はもっと×3明快である。

「木村先生に関しては体の大きさは関係ないですよ。だって考えてみてください。当時、醍醐(敏郎)先生だって何キロありました?一一〇キロくらいあったでしょう。鹿児島の吉松(義彦)先生だって何キロありました?一二〇キロか一三〇キロか、山下君と同じくらいでしょう。それなのに一分もたないんですよ。山下君が抜群に強い不世出の天才柔道家だということは私もわかってます。でも、山下君は斉藤(仁)君や正木(嘉美)君を一分では取れませんでしたよね。木村先生は天覧試合でも、すべての試合を一分か二分で決めたんです。松本(安市)先生だって坂口(征二)さんくらい大きかったじやないですか。それなのに腰を引いて守ったんですよ。あの気の強い松本先生が足払いだけで痛くて立ってられなかったって。松本先生は、とにかく木村先生の強さは半端じゃなかったって断言してましたから。松本先生との、あの有名な福岡での試合あったでしょう、腕を折ったとか折らなかったとかいう。あの時だって木村先生は練習してなかったっていうことですからね。他の人たちは練習してるんですよ」

来月は2人の寝技比較。楽しみ。

*1:蟹挟で山下の足を折った