温暖化対策の報道に疑問
朝日新聞土曜版【読み解く】【ビジネス】温暖化対策の報道に疑問 町田徹 より
(前略)アルバート・ゴア米元副大統領がアカデミー賞映画『不都合な真実』で示したデータによると、日本の「地球温暖化への寄与度」はわずか3.7%と米国の30.3%、欧州の27.7%を大きく下回る。日本の経済規模は米国や欧州の半分に匹敵するのに、温暖化ガスの排出量は〜2割に過ぎない。つまり改善ペースは遅いが、絶対水準で日本は昔から優等生なのに、その事実があまり伝えられていないのだ。
メディアには、自虐的とさえいえる日本の批判をするより、排出量で世界一の米国や排出大国になりつつある中国、インドなどの途上国が、削減を対外的にコミットしていないこと、これらの国やそこに工場を持つ大企業が垂れ流しを続けるリスクが大きいことを指摘し、有効な対策を求める責任があるはずだ。(後略)