或る兵器発明家の一生

担架上の戦死者は捜索騎兵中隊中万徳次中尉その他の英霊であった。土城子附近で多数の敵に包囲され、寡兵を以てよく奮斗したが、その甲斐なく名誉の戦死を遂げたのであつた。残虐無比の敵は、眼をくり抜き、耳、鼻を削り、両手両脚を切断して、屍は酸鼻を極めていた。これを一瞥した我が将兵は切歯扼腕しその復讐を固く胸に誓つた。