一般教書演説に思う

何かというとすぐに某は△△国のスパイだとか、××事変は○○党の陰謀だとか言うのが好きな人がいますが、その伝で云うなら、米国のイラク戦争に一も二も無く賛同し、あまつさえこれに反対するものに反米だなんだとレッテルを貼って罵倒した輩は、間違いなく北朝鮮のスパイですね。ここ数年でこれほど北に利した出来事がありましたか。
今更「対朝テロ支援国家指定の解除が、日米関係を悪化させる」とか云ってもね。「万が一イラク支那事変化したら、北への圧力に影響が出る」ぐらいのことは、私ですら薄ぼんやりとは考えていましたけどね。勿論一握りの日本人が反対したところで、イラク戦争は遂行されたでしょうけど、それでも反対していたという事実を残すことは大事なことだったと思いますよ。特に保守と名乗る人々にとっては。
拉致問題に関しては、こうなった以上感情に訴え、道義に訴えて国際社会に浸透させていくしか無いでしょう。しかし拉致問題を訴える人が、同じ口で南京事件を否定したりしていて、果たしてその訴えに共感が集まるでしょうか。
護憲を唱えながら北朝鮮のような独裁国家を礼賛していた人や政党がどういう末路を迎えましたか(歴史修正主義に対する揺り戻しが来ても、彼らが復権することはないと思います)。崇高な理念を掲げて死刑制度廃止を訴えながら、一方で被害者遺族の心を傷つけて省みることのない人々を見てどんな気持ちがしますか。同じことですよ。
勿論家族会の人々を批難する気はかけらもないです。緬甸だなんだ果ては鯨だと、この問題を素通りする国内の似非リベラル連にも腹が立ちます。しかしこれは云っても詮無いことです。別にいちいち過去に対する言い訳から入る必要は無いと思います。当たり前のことですが、過去に日本が朝鮮を植民地にしていたからといって、今彼らが日本人に何をしても良いわけではないです。現在の犯罪を過去の罪で相殺することなど絶対に許されません。しかしそこを突っ込んでくる嫌らしい人間は絶対居ますよ。そのときに最低限の見識は示せないと、物事はうまくいかないと思います。それこそ再び宣伝戦に敗北してしまうでしょう。